スペシャル連載コラム Worx Tark Column by Yuichi Nakamura
Vol.04

一番のセキュリティは「盗ませないぞ」という意思を敵に見せてやること。

2017/07/28 update

防犯意識を視覚的にアピールせよ。

ここまでWORXのセキュリティとは…という感じで書いてきましたが、盗まれないための一番の方法は「このクルマは無防備ではない」と相手に知らせることです。カーセキュリティであればLEDの点滅であったり近接センサーの警告音という形になりますが、それ以外にも方法は沢山あります。

防犯意識を視覚的にアピールせよ。

一時期、逆効果と言われたSECURITYと書かれたダミーステッカーとて、何も貼らない人よりは警戒したいんだろうなという気はしますよね。このほかホイールにロックナットを付けていれば目に付きやすく、ホイール自体が盗まれにくいのはもちろんオーナーの防犯意識をアピールできます。ハンドルロックやホイールロック(駐禁で付けられちゃうようなもの)を付けておくのも視覚的効果が高いです。実際には鉄ノコなどで破壊できたとしても、付いている車両と付いてない車両どちらを選ぶかは言うまでも無いです。

また駐車の仕方ひとつでも違ってきます。ハンドルを左右どちらかにロックしておけば牽引ロープなどで引っ張ってトラックに積みにくくなります。さらに駐車スペースにバックではなく前進で止めてハンドルが切ってあったら、余計にやりにくくなります。なんてことないのですが、頭からパーキングに突っ込んでおくだけでも盗む側にとっては違いが大きいのです。

「このクルマは無防備ではない」と相手に知らせること。

しばらく乗る予定がないセカンドカーのバッテリー端子を外している方も多いかと思いますが、端子と一緒にエンジン関連のヒューズを抜いておくのも常套手段です。端子を繋いだら盗めるかな…なんて思っていたら「あれ?」という感じ。これはまず判りませんよ。

盗むのが面倒なクルマ。
盗んだ後で面倒なクルマ。

現状ではセキュリティ対策を全くしていないクルマが多いので、対策しているクルマを避けて盗みを働くという方が効率がいい。従って対策したもの勝ちというところがあります。盗む側にしてみたら、対策してないクルマなんてなんぼでも見つかりますから、わざわざ面倒くさい止め方をしているクルマやハンドルロックが付いている車両を狙う必要がないのです。

米国ではバイパーの警告音なら盗むが、クリフォードの警告音がしたら諦めるなんて話もありました。これはセキュリティの構造上クリフォードなど一部上級機種のノーマリーオープン機構を盛り込んだ製品(この辺りの説明は長くなるので省略します)の場合はレッカー移動させて盗んだとしても、その後エンジンを永遠に掛けられない可能性があるからです。さすがに日本でここまでセキュリティの機種を見分けて盗む輩は少ないでしょうけれど、クリフォードを指名買いされるお客様は少なくありません。いったん盗まれると、十中八九出てこないと諦めることになりますが、盗難後に空き地に放置されているのが見つかって取り戻せるパターンもまれにあります。これはひょっとすると「強引にトラックに乗せて盗んだはいいけど、どうにもこうにも後付けセキュリティのイモビライザーが解除できずあきらめた」ということかも知れません。第二、第三のイモビライザーを設置するというのは、初期でエンジンを掛けさせないことはもちろん、こういう効果もあります。

盗むのが面倒なクルマ。盗んだ後で面倒なクルマ。

またガラスに車体番号を刻印する手法も原始的ですが効果があります。車体番号をボディの鉄板ごと切り抜いて交換することで別の車両にして販売するなんて事も出来ますので、その際にガラスに元の番号が打ってあると厄介なわけです。ガラスを交換しないと売れないわけで、交換しようとガラスを取り寄せると、警察がガラスの発注元を照会することで身ばれする可能性が出てくるからです。また海外では車両の底面に車体番号をプリントした細かな粒子を吹き付けるなんて手法もあります。

リーズナブルな防犯メニューも確実に効果があります。

我々セキュリティ屋サイドが満足するシステムを組もうとすると、それなりの価格になってしまいます。しかし「ハンドルロックと停め方ひとつ変えること」これならリーズナブルで簡単に実行できますよね。それでいて威嚇効果は確実にあると思います。

何も「しない」のと「する」ので差は歴然ですから。

リーズナブルな防犯メニューも確実に効果があります。

ご自宅の駐車環境や車種、予算に合わせて簡易なものから鉄壁の守りまで提案させていただきますので、お気軽にメールでご相談ください。なにぶん、わたくし中村が一人で受け付けから施工、納車まで管理しておりますのでレスポンスが悪い場合もございますが、何とぞご了承ください。